私が香りの世界に興味を持ったきっかけ。
常に緊張が続く職場。
まだまだ新人で、経験が少ない私にとっては大変だった。
大学病院のCCU(冠疾患集中治療室)勤務。
急変も多々あり、
生死を彷徨っているほどの患者のケア。
一時間に数ミリリットル単位で輸液されているカテコラミン系。
人工呼吸器、透析、IABP、CAPC
ベッドに横になっている体を数度傾けるのにも気をはる状態。
血圧60代の世界。
本当に続く緊張状態。
命をつなぐために。
不規則な時間勤務のため、自分自身の睡眠コントロールのために眠剤を服用する先輩もいた。
人の死に立ち会うこと。
正直、こころの中で「なんとか勤務中乗り切れますように。」と願ったことは数知れない。
看取りに会いたくなかった。
看取りに会うたびに、無力さを感じ、「私はこの人に何ができたのか、もっとできることがあったんだろうか、」と心が疲れ果てる。
そして、仕事のストレスを払拭するかのように、何か趣味に打ち込む。
こういったこと、医療従事者の方は経験多いはず。
これって、結局、自分自身の心のバランスをとっている行為なのでは、と最近になって考え始めました。
大学病院という、無機質な空間、だったからこそ、「臭い、香り」など、五感のうちで、もっとも原始的な、人間味溢れていて、直感と関わる「香り」に魅かれたのかもしれない、なと。
病院の中にいても、朝が来て、明るくなってきて、日常が始まるとほっとしたこと。
ふと、働いている時のことを思い出して。
香りある暮らしで、こころも体も健やかに。
ココロコアロマ
福田 雪絵